(JSBM)日本超音波骨軟組織学会 西日本支部
2009/6/1 更新
前日から急に騒がしくなった新型インフルエンザ騒動にも動ずる事無く、平成21年5月17日(日)、富士通関西システムラボラトリ 4階の大会議室において、第6回 定時総会 兼 第12回 西日本支部学術集会が、総勢118名の参加者を迎えて開催されました。

【開会の辞】
 事務局からの定時総会併催に関わる注意と協力の呼び掛けの後、西日本支部学術集会が中村 辰三会長の開会の辞で始まりました。
中村 辰三会長(大阪府)

中村 辰三会長(大阪府)

【研究発表の部】

 開会の辞の後、始めのプログラム『研究発表の部』に移りました。

 座長を寺原 雅典先生(宮崎県)が担当され、研究発表は増田 雅保先生(大阪府)による「筋・腱・骨損傷における治癒過程の臨床現場での評価」、増田 博之先生(大阪府)と清水 俊正先生(大阪府)の共同研究による「 肩鎖関節脱臼における治療・固定・リハビリについて」の2題が行われました。
 増田 雅保先生は、発表の中で「ドプラモードでの超音波観察は、患部の修復過程が的確に判断でき、患者に対して適切な治療メニューを提示することが出来ます。」という見解を示されました。

座長:寺原 雅典(宮崎県)

座長:
寺原 雅典(宮崎県)

発表者:増田 雅保(大阪府)

発表者:
増田 雅保(大阪府)

発表者: 増田 博之(大阪府)

発表者:
増田 博之(大阪府)

発表者: 清水 俊正(大阪府)

発表者:
清水 俊正(大阪府)

研究発表の風景
研究発表の風景
【基調講演の部】
 プログラムは続いて、『基調講演』の部へと移りました。
 司会は 中村 辰三 先生(大阪府)が担当され、本多電子株式会社取締役・豊橋技術科学大学 非常勤講師の小林 和人先生をお迎えして、<基礎講演>『ティシュキャラクタリゼーションとフラクタル次元解析』、 森ノ宮医療大学保健医療学部講師の澤田 規先生をお迎えして<実験の報告>『筋損傷に対する定量的評価法の開発ー超音波診断装置を用いた数値化ー』 というテーマでご講演をいただきました。
 小林先生は、昨今高性能で安価で入手できるようになったパソコンを使った、周波数スペクトルのフラクタル次元解析及びフラクタル次元マッピングによる組織構造解析の手法としての解析を提案され、また澤田先生の<実験の報告>では活発な質疑応答が行われました。
基調講演の部司会: 中村 辰三(大阪府)

基調講演の部司会:
中村 辰三(大阪府)

基調講演の部講師: 小林 和人  本多電子株式会社取締役、 豊橋技術科学大学非常勤講師

基調講演の部講師:
小林 和人
本多電子株式会社取締役、
豊橋技術科学大学非常勤講師

実験報告の部講師: 澤田 規  森ノ宮医療大学保健医療学部

実験報告の部講師:
澤田 規
森ノ宮医療大学保健医療学部

【定時総会】

 学術集会の短い昼食休憩の後、定時総会が行われました。
 定時総会の冒頭に、衆議院議員 渡嘉敷奈緒美先生に『お客様志向で柔整師の成長を!』というテーマでご講演をいただきました。講演の中で「高齢化社会を迎え柔道整復師の役割が高まってきた事をふまえ、柔道整復師の試験が平成21年から国家試験となりました。国家資格という自覚と責任をもって日頃の医療に励んでいただきたい。」というお話しをされました。
 定時総会は中村会長を議長に、田沼事務局理事による報告の下、各議案は議決権行使書による大量の賛成票と各理事に対する委任状、そして場内の出席会員の拍手により、滞りなく全て承認され、無事終了いたしました。

渡嘉敷奈緒美 衆議院議員

渡嘉敷奈緒美 衆議院議員

渡嘉敷奈緒美 衆議院議員 ご講演の様子
渡嘉敷奈緒美 衆議院議員 ご講演の様子
定時総会の様子
定時総会の様子
【ポスター発表】
 定時総会終了後の休憩時間を利用して、嶋木 敏輝理事による『2D3D画像のスライス方向修正について』というテーマで、飛び入りでポスター発表が行われました。
 東日本支部学術集会では会員の盛んな質疑応答風景が見られたポスター発表ですが、西日本支部でも会員の高い関心を集めました。
ポスター発表者: 嶋木 敏輝(千葉県)

ポスター発表者:
嶋木 敏輝(千葉県)

ポスター発表の様子
ポスター発表の様子
【教育セミナーの部(入門編)】

 小休憩の後、同会場にて『入門編』が行われました。

 講師には 大原 康宏先生が就かれ、学会編の『入門 運動器の超音波観察法』に基づき、第1章「音響工学」のプレゼンがスタートしました。
 講義では、超音波の基礎的知識から、超音波診断装置の各部名称と表示方法の説明、プローブの種類とその用途などをイラストやアニメーションを使って解りやすく丁寧に解説されました。

※『入門編』は、本年度より全員参加の形となりました。このセミナーは、新たに使うすべての方に安全に正しく超音波診断装置を使っていただくために、また既に『初級編』を終えた参加者にも基礎知識の再確認として、或いは新人スタッフに教育指導を行うための基礎知識の確認といったことを目的としています。

講師: 大原 康宏(福岡県)

講師:
大原 康宏(福岡県)

初級編の様子
初級編の様子
初級編プローブワークの様子
初級編プローブワークの様子
【教育セミナーの部(初級編)】
 講師には奥村 卓巳先生、金田 晋先生が就かれ、 教育セミナーは『初級編』へと移りました。『初級編』の今回のテーマ「下肢」について、様々な症例解説のプレゼンと共に、実際のプローブワークをビデオに投影しながら、描出方法を解説されました。
 その後、実技講習へと移りました。インストラクターには、清水 俊正先生(大阪府)、川村 茂先生(京都府)、後藤 健太郎先生(大阪府)、山根 款先生(大阪府)、小林 拓也先生(京都府)、山田 直樹先生(愛知県)、大原 康宏先生(福岡県)が就かれました。
 各インストラクターの指導の下に参加者全員が、「腓腹筋(下腿後面)」、「膝関節内側側副靭帯(MCL)」、「前距腓靭帯(足関節外面:ATFL)」をテーマに、正確な描出に取り組みました。
教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子
【閉会の辞】
 最後に 増田 雅保 学会副会長より、「超音波診断装置の解像度は日進月歩進化しており、MRIの解像度・分解能に匹敵する域に達しています。リアルタイムに撮り診断することが出来る超音波診画像は、厚生労働省が認可した機器です。超音波診断装置を十分活用しエビデンスをしっかり説明することで、他の柔道整復師との強力な差別化になり、患者の信頼を得られると思います。」というお話しをされ、日本超音波骨軟組織学会第12回西日本支部学術集会は終了しました。
増田 雅保(大阪府) 学会副会長・西日本支部長

増田 雅保(大阪府)
学会副会長・西日本支部長