(JSBM)日本超音波骨軟組織学会 西日本支部
2009/11/11 更新
紅葉が映える兼六園など、観光シーズンに入った北陸・石川県の金沢市(石川県地場産業振興センター第3研修室)において、51名の参加者を迎えて北陸地方では初の第1回北陸地方会が開催されました。

【開会の辞】
 学会は佐藤 和伸学会副会長の開会の辞で始まりました。
 副会長は挨拶の中で、『数年前はアナログ機が主流だった超音波は、現在デジタル機が主流となり、それに伴って解像度も上がり、MRIの解像度に匹敵するようになってきました。機器の進歩に合わせて、我々も常に勉強する姿勢が必要だと感じます』というお話しをされました。
佐藤 和伸 学会副会長

佐藤 和伸 学会副会長

【基調講演の部】
 開会の辞の後、佐藤 和伸先生の司会により、臨床検査技師の松崎 正史先生を迎えて、基調講演『時代到来! 運動器障害に超音波を使いこなす』 に移りました。

 講演の中で松崎先生は、「運動器障害の初期診断に最も有効なのが超音波診断装置であり、MRIとの明確な違いは、超音波診断装置ではその場で損傷した部位を描出して原因を探索することができること。さらに血流といった付加的な情報を得ることで、その後の治療プランを的確に起てることが出来、患者さんにもしっかりとその治療計画を説明することが出来る。」というお話しをされました。
 その他、短時間に効果的に行える野球肘の描出方法など、最新の情報を解説いただきました。
司会:佐藤 和伸先生(東京都)

司会:
佐藤 和伸先生(東京都)

講演者:松崎 正史先生(臨床検査技師)

講演者:
松崎 正史先生(臨床検査技師)

基調講演の様子
基調講演の様子
【パネルディスカッション】
 続いて、座長に柳田 雅彦先生(茨城県)が就かれ、『〜 実際の外傷症例をテーマに 〜』と銘打ち、佐藤 和伸先生(東京都)、曽山良之輔先生(新潟県)、坂本 哲也先生(埼玉県)が、上肢・下肢を中心に20に及ぶ症例を、静止画・動画を交えて紹介され、それぞれの読映解釈や解剖学的な見地からの解説、さらには治癒経過がプレゼンされました。
 パネリスト同士の意見交換に、会場の参加者からの活発な質疑応答が加わり、実技も交えて、予定時間を超える充実した『パネルディスカッション』が展開されました。
座長:柳田 雅彦先生(茨城県)

座長:
柳田 雅彦先生(茨城県)

パネリスト:佐藤 和伸先生(東京都)

パネリスト:
佐藤 和伸先生(東京都)

パネリスト:曽山良之輔先生(新潟県)

パネリスト:
曽山良之輔先生(新潟県)

パネリスト:坂本 哲也先生(埼玉県)

パネリスト:
坂本 哲也先生(埼玉県)

パネルディスカッションの質疑応答の様子
パネルディスカッションの質疑応答の様子
【教育セミナー 入門編】
 昼食休憩をはさみ、プログラムは教育セミナーの部へと移りました。

 講師には曽山良之輔先生が就かれ、学会編の書籍『入門 運動器の超音波観察法』に基づき、入門編第1章「音響工学」のプレゼンがスタートしました。
 講義では、超音波の画像表示モードの説明や基本的なプローブ操作方法など超音波観察装置を使う上での基本操作をイラスト交えながら丁寧に解説されました。

※『入門編』は、本年度より全員参加の形となりました。このセミナーは、新たに使うすべての方に安全に正しく超音波診断装置を使っていただくために、また既に『初級編』を終えた参加者にも基礎知識の再確認として、或いは新人スタッフに教育指導を行うための基礎知識の確認といったことを目的としています。
講師:曽山良之輔先生(新潟県)

講師:
曽山良之輔先生(新潟県)

教育セミナー入門編の様子
教育セミナー入門編の様子
【教育セミナー 初級編「体幹」】
 プログラムは最後に教育セミナー初級編「体幹」の部へと移りました。

 今回の初級編は「体幹」をテーマに行われ、講師には坂本 哲也先生(埼玉県)。 インストラクターには佐藤 和伸先生(東京都)、木下 真道先生(石川県)、柳田 雅彦先生(茨城県)、曽山良之輔先生(新潟県)が就かれました。

 坂本先生は、体幹全般の観察に必要な基本的な注意点と、頚部、頚椎、胸椎、肋骨、腰部、腰椎についての解剖学的な解説を行った後、今回の実習の対象部位である「頭半棘筋・頚半棘筋 」、「肋骨・肋軟骨」、「 腰椎(棘突起・椎弓)」の抽出方法を、実際にプローブを手に取り、実演しながら丁寧に解説され、参加者を実技演習へと導きました。
講師:坂本 哲也先生(埼玉県)

講師:
坂本 哲也先生(埼玉県)

教育セミナー初級編の様子
教育セミナー初級編の様子
教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子 教育セミナーの部(初級編)の様子
【閉会の辞】
 閉会に当たり、 佐藤 和伸 学会副会長は、北陸初の日本超音波骨軟組織学会の開催が無事に終了したお礼と共に、次回北陸での継続的な学会開催に向け、地元の会員の方々からのご要望を受け付け、参考にしてまいりますと述べられ、第1回北陸地方会は無事閉会となりました。
佐藤 和伸 学会副会長

佐藤 和伸 学会副会長