日本超音波骨軟組織学会 第3回 定時総会/記念基調講演・教育セミナーが、
東京ビッグサイトで開催されました。

2006/05/22
 
   
     
   平成18年5月21日(日)、東京都内の施設「東京ビッグサイト」会議棟6階605〜608会議室において、日本超音波骨軟組織学会第3回定時総会/記念基調講演・教育セミナーが、関係者含め総勢188名で開催されました。 今回は会場が東京都内であったため、関東近郊の県からの参加がほとんどでしたが、北海道から遠路遥々ご参加いただいた会員様や、今回の開催を機に新規ご入会いただいた方の人数も54名と、本学会の活動への参加意欲の高まりと基調講演への関心の高さがうかがえました。  
     
 
【名誉会長、新会長挨拶】
藤田 紀盛 名誉会長 中村 辰三 新会長
医学博士、筑波大学名誉教授 学術博士、明治鍼灸大学名誉教授
 
     
 

 はじめに、国士舘大学助教授である竹市勝学会諮問委員・理事の進行により、今年度より本学会名誉会長になられた藤田紀盛先生、そして新たに会長・理事に就任された中村辰三新会長によるご挨拶がありました。

 
     
 
【基調講演T】
『上肢疾患に対する超音波診断のコツ』
神経運動器学講座整形外科分野講師、医師
 
     
   その後、まず記念基調講演Tとして神経運動器学講座整形外科分野講師 による講演が行なわれました。『上肢疾患に対する超音波診断のコツ』というテーマで、日常よく見かける上肢疾患として肉離れ、五十肩、上腕骨外上顆炎、肘部管/手根管症候群、手・指腱鞘炎などの症例を、CT・MRI・X線との画像比較もしながら、超音波症例画像を動画等も交えて解り易くご説明されました。またご講演の最後には、会場内から肩に何らかの異常があると思われる参加者モデルに、自らプローブを手に取って超音波画像診断の実演をされるなどのシーンもあり、会場の参加者にとっては嬉しいハプニングであったことでしょう。  
     
 
【基調講演U】
『下肢疾患に対する超音波診断のコツ』
高橋 周 先生
神経運動器学講座整形外科分野助手、医師
 
     
   昼食休憩を挟んだ午後からは、記念基調講演Uとして、同じく神経運動器学講座整形外科分野の助手である高橋周先生による講演が行なわれました。テーマは『下肢疾患に対する超音波診断のコツ』ということで、足関節と膝関節を中心にご講演されました。まず足関節についてはアキレス腱断裂の症例をもとに、保存療法の経過観察を超音波の動画等で解り易くご紹介されました。また、前距腓靭帯のアプローチ法のコツも、症例画像も交えて丁寧にご説明されました。さらに膝関節においてはオスグッド病、MCL損傷、半月板断裂、鵞足炎、前十字靭帯断裂等の症例を、健側画像と患側画像を比較しながらのご発表で、参加者にとっても非常に勉強になる貴重なご講演となりました。  
     
  【教育(初級)セミナー「上肢・下肢実技編」】  
 
教育(初級)セミナー『上肢・下肢実技編』実技講習の様子
 
     
 

 基調講演が終わると、学会は教育セミナー「上肢・下肢実技編」へと移りました。講師に嶋木敏輝先生、曽山良之輔先生、佐藤和伸先生、インストラクターには柳田雅彦先生、早川浩実先生、荒畑勝一先生、石田岳彦先生、新井達也先生がご担当されました。会場内には8台の超音波診断装置が設置され、各機種ごとに講師・インストラクターがついて、参加者ひとりひとりにきめ細かな実技指導が施されました。柔道整復師を目指す若い学生の参加者も多く見られ、慣れない手付きでプローブを握りながらも真剣に技術習得に挑むその姿は、未来の柔整業界の繁栄にも大きな希望を持たせるものとなりました。

 
     
  【連絡事項】  
 
竹市 勝 学会諮問委員・理事
 
     
   最後に、学会諮問委員・理事である竹市勝先生により連絡事項として、教育(初級セミナー)受講修了者の中級セミナーへのステップアップのすすめ、これから全国各地で開催される学術集会、学術総会、分科会の開催予定等がアナウンスされました。