(JSBM)日本超音波骨軟組織学会 東日本支部
2008/7/17
平成20年7月13日(日)、JR広島駅から徒歩7分の「広島国際大学国際教育センター」の6階600B号室にて、参加者総勢39名で「第4回西日本支部中国四国分科会」が開催されました。

【開会の辞】
 第4回西日本支部中国四国分科会は、増田雅保学会副会長による開会のご挨拶で幕を開けました。挨拶の中、「近年、柔整師学校乱立に伴って柔整師の大幅増という厳しい状況の中、超音波診断の技術を身に付けることは、他の柔整師に対して優位となる技術になりえます。」というお話をされました。

増田 雅保学会副会長

【研究発表の部】

 引き続き、増田雅保学会副会長より「柔道整復師の新しい戦力となりえる最新医療」というテーマで“超音波骨折治療器オステオトロンV”についての『研究発表』が行われました。今回は他の地方分科会で発表された以上の治療例を提示され、一つ一つ丁寧に解説して頂きました。
  豊富な治療例を基に、“オステオトロンV”がいかに“早期鎮痛効果”、 “早期骨融合”に有効なのか解説して頂きました。
  “早期鎮痛効果” 、 “早期骨融合”の興味深い例として、第7肋骨を骨折した患者例を取り上げられました。患者は負傷の翌日に来院し、1日1回の照射の治療を開始、10日目で若干の圧痛が見られるが自発痛及び動作痛が完全に消失し、15日目では完全に骨融合し治療を終了。同じく肋骨を骨折したサッカー選手の例では、1日2回照射し、10日目で治療を完了した。この2例以外にも“早期鎮痛効果” 、 “早期骨融合”について様々な治療例を上げられました。
 最後に「“オステオトロンV”は、超音波診断装置で画像診断をきちんとした上で使用しなければならない。そういった意味でも、画像診断技術の習得は非常に重要です。」という言葉で『研究発表』を締めくくられました。
『研究発表の部』の様子(会場:6階600B号室)

増田 雅保学会副会長

座長:金田 晋先生

【教育セミナー】
 『研究発表』の後、10分間の休憩を挟み、会場を2つに分け、『入門編』と『初級編』が行われました。
  大原康宏先生が講師として就かれた『入門編』では、超音波画像の特性や音響工学的な基礎知識部分を解説された後、MEDISON社製“PICO”を使用しながらプローブ・ワークの注意点について講義されました。学生の参加が多かった『入門編』では、質疑が活発に交わされ、大原先生は“PICO”を使用して実際に画像を描出しながら、丁寧に解説されていました。
教育セミナー『入門編』の様子(会場:6階600B号室)
教育セミナー『入門編』の様子(会場:6階600B号室)

講師:大原 康宏先生


 『初級編』では金田晋先生が講師に就かれ、「下肢」をテーマにプレゼンをされました。大原先生の『入門編』と同様に基礎的な知識の確認後、実機を使っての演習課題に移りました。インストラクターには金田晋先生と増田雅保先生に就いて頂き、日立社製超音波診断装置“EUB-7500”と“MyLab25”を使い「膝蓋靭帯(脛骨粗面)」、「アキレス腱(踵骨隆起)」、「第3趾MPj(背側部)」、「膝関節内側側副靭帯」、「膝関節裂隙」の描出実技演習が行なわれました。

 『初級編』の参加者は、最新の高性能超音波診断装置“EUB-7500” と“MyLab25”の優れた分解能に興味を抱かれている様子で、積極的にインストラクターやスタッフに質問をされていました。
教育セミナー『初級編』の様子(会場:6階600B号室)
教育セミナー『初級編』の様子(会場:6階600B号室)

講師/インストラクター:金田 晋先生

インストラクター:増田 雅保先生

【閉会の挨拶、連絡事項】
 最後に大原康宏学会理事より、閉会の辞と今後の学会開催予定がアナウンスされ、盛大な拍手に包まれて日本超音波骨軟組織学会第4回西日本支部中国四国分科会は終了しました。

大原 康宏学会理事